世界で最大人口を占める中国語(簡体、繁体)

2013年9月22日 11:29

中国語は語学的にはシナ・チベット語に属します。中国語を母国語とする人は、世界で12億人とも言われ、世界で最大人口を占めます。中華人民共和国、台湾、シンガポールで公用語として使用されています。

 

台湾では昔からの漢字である繁体を使用しているのに対し、中華人民共和国(中共)では、漢字を簡素化した文字の簡体が使用されています。この簡体字は複雑な漢字を簡素化して画数を少なくするために1960年代に制定されました。この漢字の簡略化については古くから俗字として使用されていましたが、1955年に国文字改革委員会が「漢字簡化方案」を公布し、正式なものとなりました。特筆すべきは、この簡体字が中国本土だけでなく、シンガポールやマレーシアでも使用されていることです。また逆に香港は、イギリスから中国に返還されましたが、いまだに繁体を使用しています。ですから、中国語を翻訳するにあたっては、必ず簡体にするのか、繁体にするのか決定しなければなりません。また製品に付属する説明書などを中国語に翻訳する場合は簡体・繁体併記とするのが一般的です。

 

簡体

繁体

使用地域

中国本土、シンがポール、マレーシア

台湾、香港

文字例

 

 

 

 

 

 

中国本土内での中国語は、北京語、広東語、上海語など地方によって発音、語彙、文法までもが異なり、お互いに意思疎通ができません。但し、同じ漢字を使用しているので文章として書けばお互い理解することができます。中国は92%漢民族で構成されていますが、それ以外の少数民族が55も存在します。

 

戦後の長期にわたる東西冷戦のために中国と米国の関係は断絶されていました1971年に米国卓球選手グレン・コーワンと中国人卓球選手の荘則棟の選手としての交流を機に、7月に大統領補佐官のヘンリー・キッシンジャの極秘訪中を経て、ニクソン大統領の電撃的の北京訪問が実現しました。グレン・コーワンと荘則棟の関係は、のちにピンポン外交と言われ、トム・ハンクス主演の映画フォレスト・カンプ(一期一会)での一話に使用されています。日本もアメリカに遅れを取るなと、19729月、当時の田中角栄首相が中国を訪問し、正常化が達成されました。